構成
あんたがたどこさ ♪
唱歌
あんたがた何処さ 肥後さ
肥後何処さ 熊本さ 熊本何処さ せんばさ
せんば山には 狸がおってさ
それを猟師が 鉄砲で打ってさ
煮てさ 焼いてさ 食ってさ
それを木の葉でちょいと被せ
★この歌を、細かく分析して構成にかかりましょう。
この歌は、AさんとBさんとの会話のやり取りとして解釈することに致します。
先ず、上記のやり取りを分かりやすく分解します。
あんたがたどこさ ♪
A: あんた出身は何処?
B: 肥後です
A: ほう、肥後の何処?
B: 熊本です
A: で、熊本の何処よ?
B: せんばです
Lesson
ここまでは、AとBの何気無い日常会話のような状態をイメージして歌いましょう。従いまして、前奏を含め余計な強弱を付けない軽やかな状態が効果的です。
次の会話からAが動きます。
A、B、両者の心理を細かく口語的に訳してみます。
❶
A: アッ!(8分休符)、そー言えば、せんば山って狸がいるんだよね?
B: 『( ゚д゚)!!』
A: 『チッ、声が強すぎたか。。。』
『逃げちまわぬよう、少し抑え気味で話すか。。。』
❷
A: (8分休符)その狸を鉄砲で打ち殺しちゃうんだって。
B: 『怖いですねえ…(^。^) 』
A:『安心するなよ。ここから、いたぶってやる』
❸
A: その狸を煮たりして
B: (゚o゚;;
❹
A: 焼いたりして
B: (ー ー;)
❺
食うんだってさ
B: Σ(゚д゚lll)
A: ❻ 最後にそれを木の葉で隠したら終了。良いとこだね〜せんばやまって…
B: 。・°°・(>_<)・°°・。
★この歌は、日常会話に含まれる対象者の弱い心理に脅迫観念を植え付けようとする、日本人特有の気質を如実に表した作品であると考えたら、多くの方々に非難を浴びてしまうでしょうか?
ともあれこの歌を、AとBとの会話のやり取りとして解釈し、
次に上記のやり取りを、音楽表記で分類することにしてみます。
前奏 は leggiero (レッジェーロ=軽やかに) と呼ばれるものです。
❶ は ff (フォルテシモ=とても強く)と呼ばれるものです。
❷ は pp (ピアニシモ=とても弱く)と呼ばれるものです。
❸❹❺ は crescendo(クレシェンド =だんだん大きく)と呼ばれるものです。
❻ は mp (メゾピアノ=やや弱く)と呼ばれるものです。
それでは最後に整理して歌ってみることにしましょう。
あんたがたどこさ ♪
leggiero
あんたがた何処さ 肥後さ
肥後何処さ 熊本さ 熊本何処さ せんばさ
ff
せんば山には 狸がおってさ
pp
それを猟師が 鉄砲で打ってさ
crescendo
煮てさ 焼いてさ 食ってさ
mp
それを木の葉でちょいと被せ ♪
怖いですね…
唱歌って(笑)
寺尾たかひろ